汗を多くかく多汗症というのは汗をかく状態のことですが、これにはいろいろな原因があります。そしてその状態は大きく分けると二つあります。
多汗症の一つは、何処からという訳ではなく、全身から汗を一杯かいてしまうという全身型の多汗症です。
全身型の多汗症といいながら、多汗症と思っている方が全て病気かというとそうではありません。例えば冬場に暖房の効いた電車に乗ると汗だくになるという貴方、それはレスポンスがいいだけで病気とは思わなくてよいです。
多汗症で肥満の方や、精神的な緊張の際にその症状がある方は、ダイエットや、場数を踏んで慣らすというのが良いでしょう。多汗症の外科的治療を受けなくてもいいと思います。
多汗症といっても、寝汗が酷くて痩せてきた、最近、風邪が治りにくい、という場合は免疫力低下など、他の病気の注意が必要です。
保険加入の際ではいろいろな項目を健康診断で審査されますが、この多汗症は項目には入っていません。でも、寝汗の多い多汗症がある場合、何らかのサインだと思って健康診断を受けて下さいね。
多汗症の局所型として、最近急激に増えてきたのは手のひらや顔などで汗をかくものです。
胸の部分の多汗症の方はたいてい顔、首なども汗をかきやすいのですが、その際に動悸が気になる方も多いものです。
汗はもともと心の動きに連動して産生量が変化しますから、こういう場合には、仕事のストレスを取り除いたり、マイナートランキライザーで内服治療する事で多汗症が治ったりします。
多汗症治療は精神的な要因の治療で治らなければ、効果的なものは外科療法という事になります。とはいうものの、一時期流行った交感神経切断術は副作用の面から安易におススメできませんが、
美容外科でシワ取り療法で有名なボトックス治療をご存知でしょうか？ボトックスは神経を麻痺させるので、表情筋を動きにくくして顔のしわをとる美容外科療法として有名ですが、これが実は手のひらの多汗症の治療にも効果的です。
保険外診療ですが、美容外科のワキガ治療で使う汗腺摘出術は根本的な治療といえます。多汗症の治療に適応するのではなくて、脇が手術という事になると結構費用はかさみますが、ワキの下の汗で悩んでいる方は相談してみて下さいね。